こんにちは、ゆうペイです!
この記事は、職人を辞めたいけれど、次の仕事がまだ決まっていない人に向けた話です。
朝早くから現場に出て、帰るころにはくたくた。
求人を見る気力も残っていないので、まず辞めてから、ゆっくり次を探そうと考える人は少なくありません。
心の声
現場が忙しくて、働きながら転職活動なんて無理。辞めてからじゃないと探せない。

その気持ち、わかります。
ただ、転職はすぐにできなくても、転職活動なら辞める前から始められます。
活動してみると、ほかの会社から見た自分の値打ちが見えてきて、今の会社の給料が悪くなかったと気づくこともあるんです。
☝️結論から言うと、転職活動は辞める前に始めます。
活動は辞めると決めていなくても始められますし、途中でやめることもできます。
求人を見て、話を聞いて、今の会社と同じ物差しで比べてから、辞めるか残るかを決めます。
この記事では、職人を辞めたいけれど次の仕事が決まっていない人向けに、
- 転職活動で分かることと、始め方
- 現場仕事をしながら、活動の時間を作る方法
- 求人票の月給の見方と、辞めると伝える順番
☝️の3つを、職人の働き方に合わせてお伝えします。
辞めたいと思ったら、会社に辞めると言う前に読んでみてください。
体の不調で働き続けるのがつらい人は、先にこちらを確かめてください。
👉 ケガや病気で職人を辞めるとき、お金はどうなる?傷病手当金と失業保険の順番
転職と転職活動は、別のもの
転職は、会社を移ることです。
転職活動は、求人を見たり、相談したり、応募したりすることです。
この2つは、分けて考えられます。
内定が出ても、受けるかどうかは自分で決めます。
条件を見て、今の会社のほうが良いと思えば、残るという答えもあります。
だから、転職はすぐにできなくても、転職活動なら今日から始められます。
転職活動で分かる3つのこと
活動してみると、頭の中で考えているだけでは分からなかったことが見えてきます。
① ほかの会社から見た自分の値打ち
自分の値打ち(市場価値)とは、ほかの会社から見て、どんな仕事をいくらの給料で任せられる人かということです。
自分の値打ちは、活動を進めるほどはっきりしてきます。
- 求人を見る:ほかの仕事の給料の幅が分かる
- 相談する:自分の経験を生かせる仕事が見えてくる
- 選考に進む:自分に出る条件が分かり、今の会社と具体的に比べられる
職人の経験は、建設の外の求人でも条件に出てくることがあります。
たとえば、車の運転免許、フォークリフトや玉掛けなどの資格、朝早くから体を使って働いてきたこと、段取りを組んで期限までに仕上げてきたことなどです。
求人サイトで持っている資格の名前を入れて探すと、その資格を求めている建設以外の仕事と、給料の幅が見えてきます。



職人が職場を移るのを見てきましたが、求人を見るより、人づてに聞いた金額で動く人が多かったように思います。
人づての話で分かるのは、日給などの一部だけです。
転職活動なら、求人票で月給・休み・入る保険などを見て比べられます。
② 今の会社の条件の良し悪し
転職すれば、給料が上がるとは限りません。
国の調べでは、2025年の1年間に転職した人のうち、前の仕事より給料が増えた人は約4割、変わらなかった人は約4分の1、減った人は約3割でした。
だから、活動で見た求人の条件と今の会社の手取りを、同じ物差しで並べます。
比べた結果、今の会社に残ると決めるのも、答えの1つです。
今の手取りの数え方と、次の仕事との比べ方は、こちらにまとめています。
👉 職人の給料が安くて辞めたい人へ。辞める前に手取りを比べよう
③ 次の仕事に足りないもの
応募したい求人に、必要な資格や経験が書いてあることがあります。
勤めているうちに分かれば、給料をもらいながら準備できます。
雇用保険に入っている人は、条件を満たせば、国が指定した講座の費用の一部が戻る制度(教育訓練給付)も使えます。
👉 職人が辞めたら雇用保険はどうなる?入っているかの確かめ方と、もらえるお金
職人が働きながら、転職活動の時間を作るには
現場の仕事は朝が早く、休みは日曜だけという人も多いと思います。
それでも、活動の時間は作れます。
雨の日はいつ来るか分からないので、面接の日は有給休暇か休みの日に入れるのが確実です。
有給休暇(半年以上勤めて、働く予定の日の8割以上出勤した人につく、給料が出る休み)は、働く人が日にちを指定して取るものです。
会社が別の日にしてと言えるのは、仕事に大きな支障が出るとき(事業の正常な運営を妨げるとき)に限られます。


会社に知られずに進めるには
- 同じ会社や現場の人には話さない:親しい人でも、話せば広まると考えておく
- 会社のパソコンや会社の車を使わない:求人を見るのも、ハローワークへ行くのも、自分のスマホと車で
- 面接の日は、有給休暇か休みの日に入れる:急に休むより、前もって日にちを決めて取る
- 転職サイトに職歴を登録するときは、どこまで公開されるかを確かめる:今の勤め先や取引先に、登録した情報を見せない設定ができるサイトもある
※ハローワーク新潟「在職者のための転職ガイド」の案内をもとにしています。登録した情報を見せない設定は、サイトによって名前や対象が違います(例:dodaの「企業ブロック設定」)。
転職活動の始め方|求人の探し方は3つ
求人の探し方は、大きく分けて3つあります。
3つとも、今の会社に勤めたまま使えます。
※転職エージェントは、仕事を探す側は原則無料です(一部の職業では受付料などがかかる場合があります)。
※企業から紹介料を受け取る一般的な転職エージェントでは、建設現場で直接作業する仕事は紹介できません。紹介されるのは、ほかの業種や、施工管理・事務などの仕事です。
2026年10月時点の厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」より。
登録しても、応募しなければ転職にはなりません。
求人を見るだけでも、ほかの仕事の給料の幅が分かります。
相談すれば、自分の経験を生かせる仕事が見えてきます。
ハローワークの求人は、家からインターネットで探せます。
👉 ハローワークインターネットサービス「求人情報検索」
何の仕事を探せばいいか迷う人は、現場の経験と資格を、ほかの仕事の言葉に置き換えて探す方法を、こちらにまとめています。
👉 職人から異業種へ転職するなら?経験と資格を生かせる仕事の探し方
求人票は、月給の中身まで見る
求人を見るときは、月給の大きな数字だけで決めないようにします。
同じ「月給32万円」でも、中身が違うことがあるからです。
国のリーフレットに載っている例で見てみます。
この求人は、15時間分の残業代がはじめから月給に入っています。
今の給料と比べるときは、今の会社で毎月どのくらい残業していて、残業代がいくら出ているかもそろえて比べます。
求人票では、ほかにも次の4つを見ておきます。
- 試用期間:最初の数か月は給料が違う求人もある(例:月給20万円、試用期間中は月給19万円)
- 休みの日数:1年の休日の数と、休みの曜日
- 入る保険:雇用保険・労災保険・健康保険・厚生年金のどれに入るか
- 働く場所:寮があるか、転勤があるか
「月給○○万円以上可能」と書かれていたら、夜勤や残業をたくさんした月の金額ではないかを確かめます。
「モデル収入」の例も、必ず払われる金額ではありません。
中身が分かったら、天引きされたあとの手取りに直して、今の会社と比べます。


辞めると伝えるのは、内定が出てから
会社に辞めると伝える順番も大事です。
辞めると伝えるのは、内定が出て、入社日が決まってからにします。
一度伝えた「辞めます」は、会社が受け入れたあとは、自分だけでは取り消せません。
内定が出る前に伝えると、次が決まらないまま辞める日が来ることもあります。
会社は、働く人が辞めるのを無理に止めることはできません。
期間の決まっていない契約(正社員など)なら、会社が認めないと言っても、辞めると申し入れてから原則2週間で契約は終わります。
就業規則でこの期間を大きく延ばしたり、辞めるのに会社の許可が要るとしたりする決まりは、無効とされます。
言った・言わないにならないように、辞める日をはっきり書いた退職届を出しておくと確実です。
話がこじれたときは、都道府県の労働局にある「総合労働相談コーナー」に、予約なし・無料で相談できます。
何日前に・誰に伝えるか、退職届の書き方、有給休暇の使い方、建退共の手帳の受け取り方は、こちらにまとめています。
👉 退職は何日前に言う?辞めさせてくれないときは?職人が辞めると伝える手続き
※期間の決まった契約で働いている人は、期間の途中で辞めるには、やむを得ない理由が要るなど扱いが違います(1年を超える契約では、1年たったあとはいつでも辞められる決まりもありますが、工事が終わるまでの契約や、60歳以上の人の契約などは除きます)。会社や労働局に確かめてください。2026年10月時点の厚生労働省「確かめよう労働条件」より。
辞めた次の日に次の会社に入るなら、健康保険と年金の手続きは次の会社でできます。
辞める日と入社日のあいだが空くときは、そのあいだの健康保険と年金の手続きが要ることがあります。
👉 自分の健康保険はどれ?職人が見分ける4種類と、辞めたら変わること
知らないまま辞めると、困ること
活動しないまま勢いで辞めると、次のようなことが起きやすくなります。
次の4つは、辞める前に活動しておけば、どれも防げます。
☝️困るのは、次の当てがないまま辞める日が来たときです。
活動を先に始めておけば、辞めるかどうかを比べてから決められます。
まとめ:転職より先に、転職活動を始めよう
😣 辞めてから探すと
・収入が途切れて焦る
・条件を比べずに決めがち
・今の会社の良さに、辞めてから気づく
😊 活動してから決めると
・給料をもらいながら探せる
・自分の値打ちが分かる
・移るか残るかを比べて決められる
- 転職と転職活動は別。活動は勤めたまま始められ、途中でやめることもできる
- 活動で分かるのは、自分の値打ちと今の会社の良し悪し。転職した人の約3割は、前より給料が下がっている
- 求人は月給の中身まで見て、辞めると伝えるのは内定が出てから
求人の数や、制度の細かい決まりは、これからも変わります。
でも、「辞める前に活動して、同じ物差しで比べてから決める」ことは変わりません。
☝️今日やることは1つだけです。
スマホで今の家から通える求人を3つ見てみる
持っている資格の名前を入れて探すと、建設の外にどんな仕事があるかも見えてきます。
👉 ハローワークの求人を探す
何を探せばいいか迷う人は、ハローワークや転職エージェントへの相談から始める方法もあります。
👉 求人の探し方3つを見る



活動してみて、やっぱり今の会社がいいと思えたら、それも活動の成果です。
移ると決めたら、住まいや保険の準備も、勤めているうちに進めておくと安心です。
会社に雇われるのではなく、ひとりで仕事を請ける(個人事業主になる)道を考えている人は、保険や年金の変わり方をこちらにまとめています。
👉 個人事業主の保険・年金・労災は会社員とどう違う?職人が辞める前に確かめること
辞める前の準備は7つにまとめているので、できるところから始めてみてください。
👉 辞める前の準備7つを見る
2026年10月時点の公式ページをもとにしています。決まりや数字は変わることがあるので、最新の内容は各窓口で確かめてください。
- ハローワーク新潟「在職者のための転職ガイド」(ハローワークは在職中でも使える・面接日を土曜日などにお願いできる場合がある・自己都合で辞めると雇用保険はすぐには出ない・会社のパソコンや営業車を使わない・最終面接は平日になると考える・「月給○○万円以上可能」は条件を確かめる・内定後に入社時期に間に合わないときは内定先に相談)
- 厚生労働省「令和7年 雇用動向調査結果の概要」転職入職者の状況(2025年の転職入職者の賃金変動:増加40.8%・変わらない25.5%・減少31.0%・50歳以上は減少が増加を上回る)
- 厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)」(Q20=自己都合退職の給付制限は待期7日のあと原則1か月・5年間に2回以上、正当な理由なく自己都合退職し受給資格決定を受けた場合は3か月/Q21・Q23=特定受給資格者・特定理由離職者〈パワハラによる退職など〉/Q29=認定日の約7日後に振り込み)
- 厚生労働省「確かめよう労働条件」年次有給休暇(労働者の請求する時季に与える・事業の正常な運営を妨げる場合に限り時季変更権)
- 厚生労働省「確かめよう労働条件」退職、解雇、雇止めなど(期間の定めのない労働契約は原則2週間前までに申し入れ〈民法627条1項〉・就業規則の退職手続も確認・退職の意思表示は会社が承諾すると一方的に撤回できない・使用者は任意退職を強行的に止めることはできない・会社が認めなくても退職届の提出など申し入れから原則2週間で終了・期間を大幅に延ばす就業規則や会社の許可を条件とする規定は無効・有期契約は期間途中の退職にやむを得ない事由が必要〈民法628条〉・1年を超える契約は1年経過後いつでも退職できる〈労働基準法137条〉・退職などの民事的な問題は総合労働相談コーナー)
- 厚生労働省「総合労働相談コーナーのご案内」(各都道府県労働局・面談か電話・予約不要・無料)
- 厚生労働省リーフレット「労働者の募集ルールが変わります」(×月給32万円→○基本給25万円+固定残業代7万円〈15時間分・超えた分は追加で支給〉・モデル収入例を必ず払われる額のように表示しない・試用期間中の月給の例)
- 厚生労働省リーフレット「固定残業代を賃金に含める場合は、適切な表示をお願いします。」(固定残業代を除いた基本給・時間数と金額・超えた分の追加支払いを明示)
- 厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」第6 手数料(有料職業紹介は定められた手数料のほか受け取れない・求職者からの受付手数料は芸能家・家政婦・配ぜん人・調理師・モデル・マネキンの6職業・求職者手数料は芸能家・モデルと年収700万円を超える経営管理者・科学技術者・熟練技能者)
- 厚生労働省「職業紹介事業の業務運営要領」第2 取扱職業の範囲(有料職業紹介は建設業務〈建設工事の現場で直接作業する業務〉に就く職業を紹介できない・施工管理や建設現場の事務職員は紹介できる)
- doda ヘルプ「企業ブロック設定とは何ですか?」(今の勤務先・関連会社・取引先などに登録情報を非公開にできる例・対象はスカウトサービス利用企業)
- ハローワークインターネットサービス「求人情報検索」



