こんにちは、ゆうペイです!
この記事は、職人を辞めたいけれど、雇用保険のことはよく分からない人に向けた話です。
給料から雇用保険料が引かれているのは、なんとなく知っている。
でも、辞めたら何がもらえるのか、そもそも入っているのかは、はっきりしない。
入るときの手続きを会社がしてくれていると、自分で確かめる機会はあまりありません。
心の声
辞めたら、失業保険ってすぐもらえるんでしょ?

自分から辞めた場合は、すぐには出ません。
しかも、入っていなかったり手続きが遅れたりすると、もらえないこともあるんです。
☝️結論から言うと、辞める前に「雇用保険に入っているか」と「何年入っているか」を確かめてください。
そこが分かれば、辞めたあといつから何日分もらえるかの見当がつきます。
自分で分からないときは、会社に聞いてみてください。
会社への聞き方(例)
新規入場の書類の雇用保険の欄に、番号の下4桁を書くみたいで。
自分の雇用保険の番号って、分かりますか?
現場の書類の話として聞けば、辞める話をしなくても自然に聞けます。
この記事では、雇用保険がはっきりしない職人向けに、
- 雇用保険に入っているかの確かめ方
- 辞めたらもらえるお金と、出るまでの流れ
- 次の仕事に移るときの引き継ぎ方
☝️の3つを、順番にお伝えします。
手元に給与明細かスマホを用意して読んでみてください。
※この記事の失業保険の条件や日数は、65歳未満で辞める人向けです。65歳以上の人は、原則として一時金(高年齢求職者給付金)になります。
まず、雇用保険に入っているかを確かめる
会社に雇われていて、週20時間以上、31日以上働く見込みがある人は、本人や会社の気持ちに関係なく、雇用保険に入る決まりです。
一方で、一人親方や会社の社長など、雇われていない人は入れません。
入っているかどうかは、次の4つのどれかで確かめられます。
気をつけたいのは、給料から引かれていても、入っているとは限らないことです。
会社が届け出をしていないこともあるので、辞める前にマイナポータルかハローワークで、入った日まで確かめておくと安心です。


会社員のうちに受けていた、雇用保険の守り
雇用保険は、辞めたときだけのものではありません。
入っているあいだ、次のような守りを受けています。
資格の勉強の費用の一部は、辞めたあとでも、辞めた翌日から原則1年以内に講座を始め、その講座を修了すれば使えます(雇用保険に入っていた期間が3年以上、初めて使う人は1年以上。以前に使った人は、前回から3年以上たっていることも必要です)。
対象は国が指定した講座だけなので、申し込む前に、講座が対象かと自分の条件を確かめます。
また、2025年4月からは、対象の教育訓練を受けると、自分から辞めた場合の1か月の待ちがなくなることがあります。
ほかの業種に移るために資格を取りたい人は、覚えておくと役に立ちます。
ハローワークの職業訓練を受ける人は、条件を満たせば、訓練が終わる日まで失業保険が続きます。
👉 職業訓練を受けると失業保険はどうなる?延長の条件と手当、職人が辞める前に調べること
反対に、会社を辞めて一人親方になると、雇用保険には入れません。
新しくこれらの守りを受けることはできなくなるので、辞める前に入っていた分をどう使うかが大事になります(このあと書きます)。
辞めたらもらえるお金と、出るまでの流れ
辞めたあとに仕事を探すあいだのお金(失業保険)をもらうには、次の2つがそろっている必要があります。
自分から辞めると、最初のお金は2か月ほど先
辞めたら、会社から届く離職票を持って、ハローワークで申し込みます。
そこから先の流れは、辞めた理由で変わります。
自分から辞めると、最初のお金が入るのは申し込みから2か月ほど先です。
そのあいだの家賃や食費は、辞める前に用意しておく必要があります。



辞めた次の月の家賃に、失業保険が間に合わない。
それを辞めてから知るのでは、困りますよね。
勤めているうちに次の仕事を決めてから辞めれば、この待ちを貯金で過ごさずにすみます。ただし、次の会社の最初の給料日までは貯金で暮らすので、入社日と最初の給料日も確かめておきます。
働きながらの転職活動の進め方は、こちらにまとめています。
👉 転職活動は辞める前?辞めてから?職人が在職中に始めて分かる、自分の値打ち


もらえる日数と、1日あたりの金額
もらえる日数は、雇用保険に入っていた期間と、辞めた理由で決まります。
自分から辞めた場合は、次のとおりです。
| 雇用保険に入っていた期間 | 自分から辞めた場合の日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
1日あたりの金額は、辞める前6か月の給料(年2回のボーナスなど、3か月を超える間隔で払われるものは入らない)をもとにした日額の、およそ50〜80%です(60〜64歳は45〜80%)。
給料が低い人ほど、割合は高くなります。年齢ごとに1日あたりの上限もあります。
自分の金額は、申し込むときにハローワークで計算されます。
辞めた理由で変わる失業保険の条件と待つ期間
同じ「辞める」でも、理由によって条件や待つ期間が変わります。
失業保険は、働ける状態で仕事を探している人のためのお金です。
ケガや病気ですぐに働けないあいだは、もらえません。
30日以上働けないときは、受け取れる期間をのばす申請をしておけば、治ってから申し込めます(もとの1年に、最長3年まで足せる)。
働けないあいだのお金は、失業保険ではなく、健康保険の「傷病手当金」の話になります(出るかは、入っている健康保険しだい)。
名前が似ていますが別のお金で、同じ時期に両方は受け取れません。
👉 ケガや病気で辞めるときのお金の順番を見る
※雇用保険にも「傷病手当」という名前のお金がありますが、失業保険を申し込んだあとに15日以上病気やケガで働けなくなった人向けで、これも別のものです。仕事中や通勤中のケガは労災保険の話になり、辞めても受け取る権利は変わりません。
次の仕事に移るときの引き継ぎ方
辞めたあとの動き方によって、雇用保険の引き継ぎ方が変わります。
一人親方などの個人事業主として始める人は、失業保険のほかに健康保険・年金・労災も変わります。
くわしくは、こちらにまとめています。
👉 個人事業主の保険・年金・労災は会社員とどう違う?職人が辞める前に確かめること
次の会社には、雇用保険の番号(雇用保険被保険者証)を伝えます。
健康保険も、辞めたら切り替えが要ります。
健康保険のことは、こちらにまとめています。
👉 自分の健康保険はどれ?職人が見分ける4種類と、辞めたら変わること
知らないまま辞めると、あとから困ること
雇用保険のことを知らないまま辞めると、気づかないうちに次のようなことが起きます。
どれも、辞める前に知っておけば防げます。
受け取れる期間には、辞めた翌日から1年という締め切りがあります(もらえる日数が330日・360日の人は少し長い)。
「落ち着いてから手続きしよう」と思っているうちに、日数が減っていくこともあります。
☝️困るのは、入っているかを知らないまま辞めたときと、手続きや申告を後回しにしたときです。
辞める前に確かめて、辞めたら早めにハローワークへ行けば、ほとんどは防げます。
辞める前に確かめておくこと
分からないことは、次のところで聞けます。
| 知りたいこと | 聞く先 |
|---|---|
| 入っているか・入った日 | 会社の事務の人/ハローワーク |
| もらえる日数・金額・辞めた理由の扱い | 住んでいる地域のハローワーク |
| 離職票がいつ届くか | 会社の事務の人 |
離職票などの書類を会社から受け取る流れや、辞めると伝える手続きは、こちらにまとめています。
👉 退職は何日前に言う?辞めさせてくれないときは?職人が辞めると伝える手続き
お金が入るまでの生活費を考えるときは、今の手取りを正しく知っておくと計算しやすくなります。
給料の比べ方は、こちらにまとめています。
👉 職人の給料が安くて辞めたい人へ。辞める前に手取りを比べよう
😣 確かめずに辞めると
・入っていなかったことを、あとで知る
・お金が入るまでの生活費が足りない
・手続きが遅れて、日数が減る
😊 確かめてから辞めると
・もらえるかどうかが先に分かる
・お金が入るまでの準備ができる
・次の仕事への引き継ぎで損をしない
まとめ:辞める前に雇用保険に入っているかを確かめよう
- 雇用保険に入っているかは、給与明細・被保険者証・マイナポータル・ハローワークで確かめる。給料から引かれていても、入っているとは限らない
- 雇用保険には、失業保険のほかにも守りがある。資格の勉強の費用の一部は、辞めてから原則1年以内に始め、その講座を修了すれば使える
- 失業保険の条件は、辞める前の2年間に12か月以上入っていたこと(会社の都合などなら1年間に6か月以上)と、仕事を探していること
- 自分から辞めると、最初のお金は申し込みから2か月ほど先。日数は入っていた期間で90〜150日
- ケガ・病気で今の仕事を続けられずに辞めた場合は、1か月の待ちがなくなることがある。しばらく働けないなら、失業保険は受け取れる期間をのばしておき、働けないあいだは健康保険の傷病手当金の話になる
- もらわずに1年以内に次の会社に入れば、期間は足される。一人親方として始めるなら、受け取れる期間をのばす特例がある
- 受け取れるのは辞めた翌日から1年だけ。受け取っているあいだに働いた日は、日払いでも必ず申告する
日数や金額の決まりは、これからも変わっていきます。
でも、「辞める前に、入っているかと何年入っているかを確かめる」という順番は変わりません。
☝️今日やることは1つだけです。
給与明細の「雇用保険」の欄を見て、マイナポータルで入った日を確かめる
入った日が分かれば、辞めたあとにもらえるかどうかの見当がつきます。



辞める前の準備は7つにまとめているので、できるところから始めてみてください。
2026年10月時点の公式ページをもとにしています。雇用保険の決まりや金額は変わることがあるので、最新の内容はハローワークで確かめてください。
- ハローワーク「よくあるご質問(雇用保険について)」(入る条件・本人による照会・受給の条件・特定理由離職者の範囲〈体力の不足・疾病・負傷など〉・待期7日と給付制限・最初の振り込みは約1か月後・辞めた理由の決め方・離職票が出ないとき・受給期間と延長・事業を始めたときの特例・不正受給)
- ハローワーク「基本手当について」(受給要件・賃金支払いの基礎となった日数11日以上または80時間以上の月を1か月・受給期間1年・1日あたりの金額は日額の約50〜80%・雇用保険の傷病手当・65歳以上は高年齢求職者給付金)
- ハローワーク「基本手当の所定給付日数」(自己都合90〜150日・会社都合など90〜330日)
- 厚生労働省「Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)」(病気やけがですぐ働けない場合は受給期間の延長・給付制限は2025年4月1日以降の離職で原則1か月・認定日の約7日後に振り込み・受給中に働いた日の申告・1年以内に次の会社で入れば期間を通算)
- ハローワーク「不正受給の典型例」(日雇・内職・手伝いを申告しない場合・いわゆる3倍返し)
- 厚生労働省「雇用保険料が天引きされていたのに雇用保険に『未加入』とされた方へ」(天引きが確かめられれば2年を超えてさかのぼって加入)
- 厚生労働省「マイナポータルであなたの雇用保険の加入記録などを確認することができます!」(事業所名・資格取得日・被保険者番号)
- ハローワーク「教育訓練給付制度」(厚生労働大臣が指定する講座・一般教育訓練は費用の20%・上限10万円・加入3年以上〈初めては1年以上〉・離職後1年以内)
- 厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」
- ハローワーク墨田「雇用保険の受給手続きについてよくあるご質問」(退職日の翌日から12日以上たっても離職票が届かない場合の仮の手続き)
- 労働者災害補償保険法(e-Gov法令検索)(第12条の5=保険給付を受ける権利は退職によって変わらない)
- 国土交通省「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」(作業員名簿の雇用保険欄に被保険者番号の下4けた・事業主などは適用除外)
- 厚生労働省「教育訓練給付金制度(一般教育訓練)関係手引」(以前に使った人は前回から3年以上たっていること)


